70年代

奥様は魔女

灰色の空、お天気が悪いと、町並みも無彩色に感じられます。こんな季節はできるだけ、鮮やかな色彩を身につけます。きっと雨の日は交通安全にも一役かってくれます。

今回のテーマは70年代、アメリカのホームドラマ。わんぱくフリッパー、パートリッジファミリー、じゃじゃ馬億万長者、そして奥様は魔女。当時の子供にとって、外国といえばアメリカ、それもドラマの中のポップで脳天気なファミリーです。ベッドに憧れて、押入に布団を敷いてみた人、私だけではないですよね?今考えると、ベトナム戦争当時のアメリカで、それはある意味おとぎ話だったのかもしれません。でも、私のように、ぼんやりした日本の子供にはそんな架空のファミリーが輝いて見えました。

数あるホームドラマの中でも、私のお薦めは「奥様は魔女」。米国で1964年から8年にわたって放送されたこのドラマは、1965年から日本でも放送が開始しました。その後何度も再放送されていますので、リアルタイムでなくても見ている人は多いはず。なんと言っても見所は主人公サマンサのファッション。広告マンを夫に持つ中流家庭のおしゃれな主婦。8年の長きにわたって、移りゆくトレンドが、絶妙の匙加減でブレンドされています。エピソードはどれも軽いものですが、ピケをはるなど当時の世相をにおわせるシーンも登場します。お時間があったら、シーズンごとにひとつずつチョイスして、ご覧になってみたら?ファッションのみならず、色々な角度から楽しめると思いますよ。

私はといえば、DVDを何本もレンタルして、ここ数日はまっております。年代を追って見ていくと、ファッションの変遷がおもしろいようにわかります。60年代中頃、開始当時のサマンサは、以外にもおとなしいワンピース姿が目立ちます。ウエストはしっかり締めて、スカートはギャザーやフレアー。丈は長めで足はあまり見えません。フォルムはエレガントですが魔女にしてはちょっと保守的な感じです。それが時を下るごとに少しづつ変わっていきます。より鮮やかなテキスタイル、より短いスカート丈、よりシンプルなフォルムへ。大きな花柄のプリントや、胸元の大きなリボン、そしてミニスカート、様々なアイデアを駆使して新しいデザインが登場します。

サマンサは専業主婦ですから、物語の多くが台所や居間で展開します。したがって、彼女の服装は言ってみればホームウェア。もちろんドラマですから、ファッション雑誌なみのコーディネートです。ホームパーティーではカクテルドレスなんかも着ちゃってます。けれど、スウェットパンツの登場で、家庭ではもはや性差すらかなぐり捨ててしまった感のある昨今、たまにはサマンサを少しだけ真似て、暮らしに彩りを添えてみるのもいいものです。そこで今回は、楽しいホームウェアに挑戦です。

108 素材はこちら。軽くて動きやすい薄手のニットです。ポリエステルなので、ジャブジャブ洗ってすぐ乾きます。70年代風の大胆な柄は見つかりませんでしたが、並んだ小花模様がちょっとレトロな感じです。

109オレンジと濃紺のコントラストが鮮やかなので、余計な飾りはいりません。襟元にレザーの紐を通して、少しだけギャザーを寄せました。

ウエストを絞らないストンとしたシルエット。サックドレスと呼ばれるこのスタイルは、コルセットのくびきから女性たちを解放しました。これは、ウーマンリブの風潮の中で生まれたデザインじゃないかしら?実はドレスのシルエットと女性の意識には昔から深い関わりがあるのですが…その話はまたいずれ。

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ドラマでは60年代の後半からこうしたデザインが頻繁に登場します。丈も段々短くなって、スカートからきれいな足が伸びていました。体格の違いはいかんともしがたいけれど、大人のホームウェアは少し控えめなミニ丈、膝上3センチくらい。軽やかなワンピースで楽しくお掃除、お洗濯!

さてさて次回は、芋洗坂係長の背広のお話です。乞うご期待!

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